気圧が原因?梅雨の食欲不振

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ジメジメとして雨の多い梅雨の時期、犬の食欲が落ちたり、なんだかだるそうにしていると感じたことはありませんか?

梅雨の時期には、気圧の低下や湿度の上昇によって自律神経(交感神経と副交感神経)の働きが活発になり「ヒスタミン」という物質が合成されます。ヒスタミンは満腹中枢を刺激するため、犬の食欲低下を引き起こします。

※自律神経:意思とは関係なく働く神経で、血管や内臓などの働きを支配する

本来、交感神経と副交感神経はバランスを保ちつつも、どちらか一方が優位に働きます。通常低気圧下では、睡眠時やリラックス時に働く副交感神経が活発になり、血管が拡張して筋肉が緩み、犬はだるさや眠気を感じます。一方で、ヒスタミンの作用により血管が拡張することでもむくみなどの症状がでます。同様に、運動時や緊張時に働く交感神経もヒスタミンにより活発になり、交感神経と副交感神経のバランスが入り乱れ、更に犬の体に不調をきたします。

また、低気圧下では普段より犬の体への圧力が弱まることで血管や臓器も膨張する他、普段通りに呼吸をしていても体内に供給される酸素量が減り、食欲不振・嘔吐・むくみ・だるさなどの症状がでる場合もあります。

このような梅雨の時期の犬の不調を少しでも改善するために、食べ物での工夫も効果があると言われています。

体内の水分代謝を促す

余分な水分を排出:はと麦・とうもろこしのヒゲ・昆布 など
湿気を取り除く:しそ・セロリ・三つ葉 など(※少量)
利尿作用がある:トマト・タラ・黒豆・枝豆 など

消化機能を促進する

鶏肉・カツオ・キャベツ・ごぼう・そら豆 など

手作りの食事の場合はこれらの食材をレシピに取り入れ、ドッグフード の場合はトッピングとして加えることもおすすめです。但し、食べ慣れていない食材は少量から試して犬の体質に合っているかを見極め、あくまで“適量”を意識してくださいね。

人も犬も気が滅入りがちな時期だからこそ、少しの工夫で梅雨を元気に乗り切りましょう。

<参考資料>
愛玩動物救命士として役立つ情報
・ヒスタミン研究ー最近の話題ー (渡邊建彦,1996)

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