もしもの備え!災害時の食事 〜日頃の準備編〜

9月は防災月間ですね。『防災グッズを準備しよう!』で災害に備えて準備するものをお伝えしましたが、ここでは食事について詳しくお話していきます。
災害などの非常時に備えて食料を準備しておくことは、人と同様に犬にとっても大切です。
災害時は犬にも大きなストレスがかかり体調を崩しやすくなるため、身体への負担が少なく済むようなフードや水を日頃からストックしておきましょう。
ストックすべき食料のポイント
・普段から食べ慣れているフード
・消化の良いフードや水分含量の多いフード(非常食)
・水(人用のミネラルウォーターの場合は軟水)
準備するフードや水の量は、最低でも5日分できれば1週間分を目安にしましょう。
災害の規模によって備えるべき量は異なりますが、2011年の東日本大震災では、1週間を経過するとペットフードを含め最低限の物資は流通するようになったとされています。
ただし、いつも食べ慣れたものとは別のフードである可能性が高いため、食欲が落ちてしまう犬もいます。災害はいつ起こるかわかりません。もしものときに困らないように、日頃与えているフードのストックは普段から絶やさないようにしましょう。
また、療法食や薬は災害後1ヶ月以上経過しないと手に入らないことが多かったようです。
療法食を食べさせていたり、投薬をしている犬の場合、それらの不足は命や健康に関わります。動物病院に相談して普段から多めにストックしておきましょう。
さらにフードや水とは別に、下記の物も準備しておくと安心です。
【食器】 折り畳み式のボウルが便利です。しかし神経質な犬の場合は、使い慣れた食器と同じタイプを用意しておいた方がスムーズに食事をとれるかもしれません。
【ラップ&紙皿】 水が不足して食器を洗えないときは食器にラップを敷いたり、紙皿を使う方法もあります。ただし、犬がラップごと誤って食べてしまう、ゴミが出るといったデメリットもあるので注意しましょう。
【オヤツ】 食欲が落ちたときの補助的な役割や、飼い主とのコミュニケーションの一環として、食べ慣れたオヤツを用意しておくこともおすすめです。
【整腸剤】 普段からストレスでおなかを壊しやすい犬の場合は、準備しておいた方が安心です。ただし普段は丈夫な犬でも災害時には体調を崩すことは多くあります。緊急時には人用の整腸剤(ビオフェルミン)を犬の体重に併せて与えても良いでしょう。
次回は災害時の備えにおけるフードのメリット・デメリットについてお話していきます。
<参考資料>
・災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
・一般社団法人ペットフード協会