犬に与えるのはどんな水?

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あなたのお家では犬にどのような水を与えていますか?
水道水はもちろん、お家によってはミネラルウォーターを与えているかもしれません。

水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数値を「硬度」と呼び、WHO(世界保健機関)では硬度120mg/L以下を「軟水」120mg/L以上を「硬水」としています。地域により例外もありますが、日本の水道水は基本的に硬度50〜100mg/L以下の軟水に分類されます。

水道水

水道水が飲める国は世界でも15ヶ国です。その中でも日本の水質基準はとても厳しく、犬にとっても安全でキレイな水と言えます。
殺菌や衛生を保つことを目的として含まれている塩素に不安を感じる人もいますが、日本の水質管理で使用されている塩素量については安全上の問題はないとされています。しかし、どうしても気になる場合は水道水を10分以上煮沸したり、浄水器を利用したりすると良いでしょう。

それでは、市販されているミネラルウォーターの場合はどうでしょうか。

ミネラルウォーター

硬水・軟水共に様々な種類があります。
硬水はミネラル成分が多く、毎日飲み続けるとストラバイト尿路結石症になる可能性があると言われています。人用のミネラルウォーターを与える場合は、軟水を選ぶと良いでしょう。
但し、水道水が硬水の国は多いものの、そこで暮らす犬が尿路結石になりやすいわけではなく「犬が硬水を飲むと尿路結石を引き起こす」という医学的根拠は明確に示されてはいません。しかし、少しでもリスクが懸念されるのであれば、わざわざ犬に硬水を与える必要はないでしょう。
また、胃腸が弱い犬の場合、ミネラルウォーターを飲むことで下痢を引き起こすこともあります。
尿路結石を発症したことがある犬や、腎不全などの腎臓病を患っている犬、胃腸の弱い犬の場合は、ミネラルウォーターを与えるのは避けたほうが安心です。

※尿路結石症:ストラバイトによるものとシュウ酸カルシウムによるものがあり、ストラバイト尿路結石はミネラルの過剰摂取によって膀胱に石ができる

【硬度120mg/L以下の軟水】
・南アルプスの天然水:硬度30ml/L
・いろはす:硬度27~40mg/L …など

【硬度120mg/L以上の硬水】
・evian:硬度304mg/L
・Vittel:硬度315mg/L
・Contrex:硬度1,468mg/L …など

さらに、軟水の中にはpH8以上のアルカリ性の水(アルカリイオン水)があります。pH値の高い水を犬に与え続けると腎臓が生成する尿がアルカリ性に傾き、尿路結石などの原因になる可能性も考えられるため与えない方が安心です。

犬用ミネラルウォーター

「超軟水(硬度が40mg/L以下)」または「軟水」が基本です。日頃の飲み水としてだけではなく、外出時の持ち運びや災害時の保存水などとして常備しておくことも可能です。

最近ではウォーターサーバーを利用しているお家も多くなっています。この場合も硬水なのか軟水なのかを確認してから犬に与えるようにしましょう。

あなたがうちの子に安心して与えられる水を選んであげてくださいね。

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