予防が大切!フィラリア・ノミ・マダニ

HEALTH

前回はフィラリア・ノミ・マダニがもたらす病気についてお話しました。今回はそれらの予防法や予防薬についてお伝えします。

フィラリア:予防時期と事前検査がポイント

フィラリア症は毎月1回、1ヶ月間隔で定期的に投薬すれば確実に予防できる病気です。
予防薬は幼虫を駆除するための薬で成虫を駆除することはできないため、必ず月に1回駆虫を行いましょう。

予防開始:蚊が見られてから1ヶ月後
予防終了:蚊がいなくなってから1ヶ月後
※蚊を見かけなくなったからと予防を止めるのは危険。蚊がいなくなってからの投薬が非常に重要

<予防時期の目安>
北海道:7月~11月
東北:6月~11月
関東・中部・近畿・中国・四国・九州:5月~12月
沖縄:年間を通して

蚊の活動期間は地域やその年の気候などにより、予防する時期が異なります。必ずかかりつけの獣医師の指示に従って投薬しましょう。

毎年最初の予防薬を与える前に、フィラリア検査を行い感染していないことを確認することが重要です。陰性であれば投薬を開始できますが、陽性の場合に投薬すると副作用を起こす可能性があります。アレルギー反応が起きたり、幼虫の死骸が細い血管に詰まったり、ショック症状を引き起こして死に至る場合もありますので事前の検査が必要です。

<予防薬の種類>
・スポットオンタイプ:液体の薬を首筋(肩甲骨の間)に垂らして、表面の脂分を伝わって全身にゆきわたらせる
※同時にノミ予防ができる

・内服薬:錠剤や、お肉風味でオヤツのように与えることができるチュアブルタイプの薬を飲ませる
※錠剤は同時に消化管内寄生虫の駆除ができ、チュアブルタイプは同時にノミ・マダニ予防、消化管内寄生虫の駆除ができる薬もある

・注射タイプ:蚊が発生する前に1年間有効な注射を接種する
※副作用がある可能性がある

ノミ・マダニ:通年予防と外出時のケアがポイント

春から秋にかけて活動が活発になりますが、ノミは室内であれば一年中活動でき、マダニは真冬でも一部の種類は活動しています。そのためノミ・マダニ対策には通年予防がおすすめです。

<予防薬の種類>
・スポットオンタイプ:成虫と卵、幼虫を殺す効果とノミが卵を産んでも孵化しない効果があり、マダニを48時間で駆除できる
※投与してから24~48時間以降にシャンプーをする。投与前のシャンプーやお風呂、トリミングを行った場合でも2~3日空けて投与すると安心

・チュアブルタイプ:シャンプーなどに影響されず、しっかりと1ヶ月間効果が持続する
※同時にフィラリア、消化管内寄生虫の駆除ができる薬もあるが、アレルギー体質や持病があると与えられない場合がある

<お散歩やお出かけのときのケア>
外出するときは犬用の虫よけスプレーを使用したり、洋服を着せたり、草木が生い茂った緑が多い場所などはできるだけ避け虫が少ない場所を選んで歩きましょう。
また、帰宅後はマダニがついていないか確認しましょう。マダニは耳の裏や目の周りなど、比較的毛の薄い場所を好んで寄生します。

<日常的なケア>
室内の掃除をして犬のベッドやマットなども清潔に保ちましょう。また、日々のブラッシングやシャンプーをこまめに行い、犬の体を清潔に保ってあげることも大切です。

フィラリア・ノミ・マダニの予防薬の注意点

体重によってそれぞれ薬の量が異なるため、成長段階の子犬は獣医師に相談しながら予防薬を与えてください。また、持病がある場合は犬に負担がかからないか、どのタイプが合っているかなど相談してから与えましょう。

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