子犬の時期は要注意!低血糖症

HEALTH

子犬は体も免疫も十分にできあがっていないため、成犬であれば何ともないようなことで命の危険を招くこともあります。
特に、子犬の時期に気を付けたいのが「低血糖症」です。

低血糖症とは、血液中の血糖値が低下してしまうことにより起こる病気です。脳は血液中の糖分をエネルギー源としているため、血糖値が著しく低下すると脳神経症状を引き起こします。放置してしまうと短時間で命を落とす可能性がありますので、早急に獣医師に連絡して動物病院に連れて行きましょう。

症状

食欲消失 / ふらつく / ぐったりする / 体温の低下 / 嘔吐や下痢 / 痙攣発作 / 昏睡状態

低血糖は、グリコーゲンといわれる肝臓内に蓄えられている予備の栄養分が十分でないことから起こります。
子犬は肝臓の機能が未発達なうえ、成長期のため多くのエネルギーを必要とします。空腹が続いただけですぐに栄養分が足りなくなるので注意しましょう。

特に注意が必要な子犬

生後3ヶ月齢以下
体重1㎏未満の超小型犬・小型犬
食が細い
体調を崩して食欲が落ちている

原因

・空腹、飢餓状態
長時間食事を摂れない、食が細いことなどから栄養分が不足する。

・ストレス
子犬を家に迎えるとき生活環境が大きく変化することでストレスがかかり、食欲低下や体調不良により十分な栄養が取れない。

・消化器障害
ストレスから胃腸炎を発症したり、寄生虫やウイルス性の腸疾患から、嘔吐や下痢で栄養素を失い吸収できない。

・寒さや冷え
体温を上げるためエネルギーを消耗し、栄養分が不足する。

予防

1.食事の与え方(時間と回数)
食事の間隔が6~12時間程度空いただけでも低血糖症を起こしてしまうケースもあります。子犬用の良質な高カロリーのフードを選択し、消化吸収しやすくするため1回に与える量を少なくして、空腹の時間を作らないために一日に必要な量を4~6回に分けて与え、6時間以上間隔が空かないようにしましょう。

また、食が細い子にはフードをお湯でふやかして与えましょう。フードは温めると匂いが強くなるので、この匂いによって食欲を増進させます。
※熱湯はフードの栄養素を壊してしまうため、ぬるま湯でふやかしてください。

2.睡眠をとって体を休ませる
家に迎えたばかりの子犬と長時間遊び続けてしまうと、それだけで体力の消耗が激しく低血糖に陥る危険性が高まります。10~15分遊んだらサークルやクレートで寝かせて休ませましょう。子犬が起きてトイレをしたら、また遊んで休ませてを繰り返しましょう。

3.室温と湿度の管理
暑さ寒さは体の負担になります。室温22~24℃、湿度50%前後を目安にし、真夏や真冬は注意しましょう。

特に注意が必要な「生後3ヶ月齢以下の子犬」や「体重1㎏未満の超小型犬・小型犬の子犬」は、体重が減らないように体重管理もしていくと安心です。

犬にもそれぞれ個体差があるので、うちの子の健康状態や体調を把握しておくことが重要ですよ。

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